SecondLifeの良い?ところ vol.5 - インベントリー無制限

不定期シリーズ第5弾!は、SecondLifeの仕様の中でもいろいろとある無制限について、青天井(その2)として、インベントリー(持ち物)の制限数に着目してみます。
pics by : SadyCat Littlepaws - Flower of Life
※画像は本記事との関連はありません。

🔆インベントリー数無制限

SecondLifeの中で制限のない青天井となっている事の1つに 「インベントリーのアイテム数」 があります。いわゆる "持ち物" なのですが巷のMMORPGなどとは全く違うことに戸惑うかも知れませんね。このインベントリーの格納数には上限が設定されていません。ベーシック/プレミアムアカウントでの差異もなく全てのアカウントにおいて無制限です。普通のゲームだとインベントリー(倉庫)には上限があって、追加分は料金を支払うことで拡張されるという仕組みがありますが、SecondLifeにおいては誰でも無料で無限インベントリーなのです。

SecondLifeのインベントリーの特徴

全てのアイテムは持ち物

自身のアバターを格納するキャラスロットなどもなく、アバターは持ち物から構成されます。シェイプ、スキンなど基本的な最低限必要なアイテムをインベントリーから選択することでアバターが出現します。

どこでもアクセスできるインベントリー

MMORPGなどでは「手持ちのアイテム」と「倉庫や銀行といった別の保管場所」という感じで携行品とストック品のような仕分けがされるのがゲームの仕組みとしても普遍的に採用されていますがSecondLifeでは、いつでも何処でも全ての持ち物にアクセスできます。

無限のマトリョーシカ?

インベントリー無限の仕組みは、目に見えるアイテムだけでなく、『オブジェクトの中に入れたアイテム』にも適用されています。IT系的用語で表現すると「オブジェクト・コンテナ」という感じで、オブジェクトの中にオブジェクトやアイテムを入れることが出来るのです。さらには中に入れるオブジェクトの中を入れ子に出来るので、まるでマトリョーシカ人形のように無限に格納できます。一応、この場合の「オブジェクトに入れるオブジェクト」については、上限の指針はあったのですが実質は無限であるとの扱いでしたが、2019年に "上限は10,000個" と、こっそりと明示されました。 → 巨大な無料テクスチャー集などを作る場合は上限に注意

見た目を1つにパッケージ化

先の『オブジェクトの中に入れたアイテム』ではなく、『複数のオブジェクトを1つに纏めた状態』としてインベントリー内に所持することが可能です。ただしパソコンなどでのファイルのアーカイブというような仕組みではなく、オブジェクトを相対位置情報まで付与した状態で纏めてある状態であって、ファイルのアーカイブのように内容物を個別に出し入れしたりは出来ません。

最初から沢山の持ち物アイテムがある

これは自身の持ち物と『共通ライブラリー』が同時にアクセス可能なので数的には最初から沢山のアイテムを持っているように感じる錯覚です。なお、この『共通ライブラリー』はビュワー側の設定で切り離すことが可能なので32ビット環境などメモリー事情が逼迫する場合は設定変更すると良いかもね。

SecondLifeのインベントリーには無い機能

標準の機能としては無いだけで、各ユーザー作成コンテンツとして利用されるRPGゲームなどでは以下の機能は殆どの場合で実装されています。Linden公式のゲームである "Linden Realms" や同じく公式の "PaleoQuest" ではスタックアイテムもあります。

スタックアイテムが無い

いわゆるRPGなどで「回復ポーション×10個」というような、同じアイテムを数量で管理する仕組みです。SecondLifeの場合は、まったく同じアイテムであっても『複製した物』という扱いで別物となります。

合成アイテムが無い

いわゆるRPGなどでの「生産アイテム」の類で、AとBを素材にしてCを作成(創成)するというような仕組み。しかし、アイテムという状態では存在しませんが、アバターの表面レイヤーを複数重ねることで異なった見た目とするSecondLife内で言うところの "BAKE機能" は、結果としては合成アイテムと等しいのではないでしょうか。またボーンのモディファイヤー類も最終的な見た目を変化させることになるので合成であると言えなくはないけれど、結果物をアイテムとして所持することではないので、やはり合成アイテムは存在しないですね。

消費するという概念が無い

COPY不可アイテムだとワールドにREZするとインベントリーから消えてしまいますが消滅したわけではなくワールド上にあるだけなので、再度インベントリーに戻せます。今後にNFT絡みでアイテムの使用権や使用期限などの考えが盛り込まれてくると面白いかも知れませんね。

内容物のプレビューが無い

一応、アイテムの購入時に現物販売であれば現物を見ることが出来ますが、オブジェクト・インベントリーのコピー販売(内容物の販売)であるときは、中身の名称や種類程度しか分かりません。同様に他のユーザーとの取引でもアイテムの名前と種類しか分かりません。このため名称だけ改竄した偽物や先の『オブジェクトの中に入れたアイテム』において、中身が入っていない空の商品などを使った詐欺行為が横行する要因にもなっています。なお、アイテムのプレビューや試着というシステム的機能はありませんが、SecondLifeのユーザー側で販売物の試用品(DEMO品)を別途に用意する慣例があります。

2022/03/23

Posted by まゆみ.H
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