進行方向に対しての車輪が回転、ハンドル操作に対する動きなどの設定です。
MH+ PHV Systemでは、履帯や通常プリムでのテクスチャーアニメ表現には対応していません。物理的な回転表現のホイールのみ対応となります。ホイールの個数制限も特にありません、2ピースや3ピース構造の複数個から成る物でも大丈夫です。
ただし、最初から傾いている車輪には対応できません。(回転=全て0の設定時で既に傾いて作られている物)
■ホイールの設定
ホイールのプリム名は "WHEEL" で始まるプリム名であれば何でも構いません
特に左右や前後をプリム名称で振り分けたりはしていません。
プリムのDescriptionの部分(説明の部分)は次の書式となります
フライト展開時の回転角度 ;前進/後退の回転軸指定 ; ステアリング回転軸指定 ;(オフセット量)
どの値を設定すればよいか分かりにくいと思うので順に見ていきましょう
◆フライトモード時の回転角度
フライトモード指定時はホイールを指定方向に回転させます。この時の回転角度をそのままデグリー値で指定します。
画像の例の場合では
<270.0, 0.0, 0.0>が設定値となります
フライトモード指定時でも回転させない場合は全て0.0の値を設定してください
キャンバー角やキャスター角などを細かく設定する場合を考慮して、最初のうちにフライトモード時の回転角度を測っておく事をお勧めします。
◆前進/後退の回転軸指定
ホイール単体で全ての回転が0のとき
どの軸を回転させれば車輪として正しい回転となるかを確認し
回転軸を指定します。
このホイールの場合はY軸なので
<0,1,0> の指定になります
このホイールの場合はX軸なので
<1,0,0>の指定になります
なお、この数値が1であれば1倍設定で回転し
0.5ならば半分の速度
2.0ならば倍と数値で基礎倍率を変えられます
このホイールの場合は同じくX軸指定ですが
反転しているため正転させるには
<-1,0,0>と指定します
(正負どちらが正解かは実際に回してくださいね)
このホイールの場合はZ軸なので
<0,0,1> の指定になります
このタイプで分解できる物が近くになかったので
ノーマルプリムの物を例としています
◆ステアリング回転軸指定
ステアリングの軸指定は車両に取り付けた状態で、どの軸を回せばホイールが正しく動いてくれるかを指定します
自動車の場合は飛行機のような昇降蛇などがありませんから、何れもZ軸になりますね
<0,0,1> を指定します
ステアリング操作で何もしない場合は(後輪など)
<0,0,0> を指定します
X軸で回転させるホイールでもステアリングはZ軸です
<0,0,1> を指定します
どれも同じだったら指定しなくていいんじゃ?と思うでしょうけど、回転の所で述べた「数値を変えれば変化する」というのを振り返ってみてください。後でも触れますがステアリング角が違うホイールを作る事で古の4WSシステムを表現する事に役立ちます。
◆オフセット量の指定
オフセット量は「キングピン軸位置からホイールの中心部がどれぐらい離れているか?」を指定します。
オフセット量は省略可能項目なので必要な場合のみ指定してください。
例として同じ前後位置に3つのホイールを並べ、真ん中だけオフセット量をY軸方向へ+1mと設定した場合に、どうなるかというと・・・
このように1mずれた地点をキングピン位置として計算し、円弧を描く位置にホイールが移動します
(ベクトル値の単位はメートルです。あまり巨大な値を設定しないように気をつけて!)
別の角度から見ると、明らかに他のホイールと違って別の地点を基点として円弧を描いているのが分かります。
現実世界の自動車ではホイールの中心にキングピン軸があるはずもなく、少なからずオフセットがありますが画像で示すとおり、1m与えたとしてもこの程度なので、正しく現実的な数値を設定したとしても「ほぼ見た目は変わらない」という結果となってしまうため、通常のSecondLifeでの自動車的乗り物ではホイールのステアリング操作に関してオフセット量を付与する必要はないでしょう。
どのような場合にオフセット量の指定が必要かは
例えばカートのホイールのようなキングピン軸が明らかに離れている場合や
まるで2輪車のようなステアリング構造を持ち
オフセット量を付けないとうまく動作しない場合などに
末尾にオフセット量を指定してください。
(オフセットを付けると位置も動かすため少し負荷が増えます)
■4輪じゃないんですけど・・・
もうお分かりでしょうね
どれが前輪とか後輪とかないんです
好きなだけ取り付けて
ステアリング回転軸指定が0でなければ
指定した方向へ曲がります
■4WSってあったよね?
どのホイールもステアリング操作可能なので
4WSもできますよ~
後輪側のステアリング回転軸指定を
0から適切な数値に変更します
逆位相4WSの場合は
逆転するようにマイナス値で設定
この画像の場合は0.25ですから
フロントの1/4の量だけ動くってことになります
■ただしく付けようキャスター角、キャンバー角、トーイン値
一見すると普通に見える
v180518の筐体ですが
初期状態で
キャスター角5度
キャンバー角3度
トーイン1度
として設定してあります
ステアリングがセンター状態の場合は
少しホイールが傾いてる程度しか
違いが出ませんが
左右にステアリング操作をしたときに
大きく違って見える事でしょう
(ちょっとコレはキャスター角付けすぎかも知れませんが・・・)
まぁ、正しくはこのように動作するはずだということと、
特にスポーツカーだとキャンバー角0は格好悪いよね~ってことで
好みの角度を付けて上げてください。
まずはニュートラルな何も角度が付いてない状態からスタートです
このホイールの場合は、初期状態がオール0なので分かりやすいですが、使用するホイールによっては素の状態が90度だったり180度だったり、しますから、その場合足し算や引き算することになります。
いちばん厄介なキャスター角から始めます
(この順番でやらないと、正しくできません)
見た目上はホイールしかないので
僅かに回転しただけという目に見えない分、慎重に
スケールで設定すると大きくなりすぎるので
編集窓から直接数値で指定して補正
数値はお好みで~
次にキャンバー角を設定します
お好みで内側に倒しましょう
これまた微調整には
数値入力は欠かせません
最後にトーイン値を設定しますが
1度~1.5度程度だと思われるので
直接数値で入力する方がいいかと・・・
Z軸に数値を入力して
少し内側に向けましょう
これでホイールの設定とキャスター角、キャンバー角、トーイン値の設定は完了ですが
設定変更をしたら必ずスクリプトをリセットしてください。
ホイールの設定値は高速に動作させるためにメモリー上に保持しているので
そのままリセットせずに運転すると以前の設定値で動作してしまい、確実に壊れます。
(いまのところphv-subスクリプトだけのリセットで大丈夫)
また、リセットする場合は、必ずステアリングが中央の位置に来ているときに行ってください。
ステアリングが左右に切れている状態でリセットすると、確実に壊れます。
弄ったらバックアップ♪ が 健明かと・・・。
まさかキャンバー角やキャスター角を弄ると走りが変わるとか思ってませんよね?
MH+ PHV Systemでは、まったくこれらは「見た目だけ」なので走行性能には変化はありませんw
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