Second Lifeの2024年(上半期)を振り返る

この記事では2024年前半(上半期)についてどのような出来事があったか順を追って表題のみ綴っていきます。詳細は個々のリンク先を見てください。他にも何か出来事があったかも知れませんが抜けてるところはご容赦を。

2024年上半期 (H1)の出来事

1月

【WEB】Jira(Atlassian Jira) から Canny(canny.io) への移行を発表。SL全ユーザー(30万越え)を処理できないことと2024年2月でサポート契約終了となることから別プラットフォームへ移行するしかないとのこと
●【LSL】関数:llGetCameraAspect, llGetCameraFOV, llWorldPosToHUD, llComputeHash の追加
Macでの動作環境の最低要件が Max OS X 11 へと更新される
コミュニティ展示HUBの新設。立ちあげ初期はCaledon, Bay City, Furzona, BURN2など11施設。今後に増える予定
公認TPVに Megapahit が追加される。MacOS と Linux特化のビュワー

2月

●月初のリスタートにて、ようやく一般SIMにも先の新関数が入った鯖バージョン(2024-01-19)に置き換わる。前年末の2023-12-xx ver は結局rc版Regionのみ解放だった模様
●【LSL】関数:llGetHealth の追加

3月

●【LSL】関数:llGetLinkSitFlags, llSetLinkSitFlags の追加
●【LSL】関数:llDetectedRezzer の追加
将来的にSLVoiceを廃止する方向か?WebRTCを使ったボイス機能をベータグリッド(aditi)に公開
OpenPNE利用のSNS『するめいか』のサイト消滅(ドメインSuspend exp20240331)(ずっと初期化後放置だった)
一時期人気のあった日本向けSL内施設リンクサイトの『とびナビ』のサイトが消滅(ドメインSuspend exp20240331)(ずっと放置だった)ALTのirodori.kir.jpは鯖屋のサブドメイン(こちらも消滅)
例の告発記事にLinden Lab会長が自ら声明を発表。いっそう厳しく『何かをする』と公言
●【LSL】関数:llAdjustDamage, llDetectedDamage の追加
●【LSL】イベント:on_damage, on_death の追加
●【LSL】関数:llDamege の追加
2K(2048 x 2048)サイズのテクスチャーを再度利用可能にするよう検討中
 → 存在自体は過去のアセットに2Kサイズがあるので問題なさそう。利用料金が変わるとの前置き
PBRマテリアルを地形に適用予定
 → PBRマテリアルを利用可能な "triplanar mapping" を追加予定。ただしビュワーの描画設定が "HIGH" の場合のみ可能
鏡面効果を実装予定
 → 反射プローブの応用でリアルタイム描写の鏡面とする。ただし平面のみ可能

4月

MESHオブジェクトのダウンロードコストを15%縮小。結果として算出されるLIが減る。特に大きなMESHで効果が顕著
●【LSL】関数:llGetEnv での新Damage関連(LLD&C2)の出力項目追加
決済業務を担う Tilia を Thunes へ売却と発表。この件でのSecondlife内での公式公聴会は5/20に予定とのこと
●【LSL】関数:llDamege の on_damage イベント解説追加

5月

●【LSL】関数:llGetHealth の対象を AgentとObjectに拡大
●【LSL】関数:llGetStartString の追加
TOSおよびAge-Playに関するポリシーなどの更新を発表。child-avatarは全裸禁止、Adult地域入場不可となる
●Linden公式のL$稼ぎゲームの『Linden Realms』の規模縮小。2群構成→1群のみとなる
 過去にも4群構成→2群構成へと縮小は行われたが今回も同様で公式な告知無し
今年3月にベータグリッド(aditi)に実装されたWebRTCを使ったボイス機能がメイングリッド(agni)にも実装される。けれどもまだ特定のregion+専用クライアントのみでしか利用できない

6月

公認TPVからテキストビュワーの GroupTools が削除される。(配付サイト消滅および作者との連絡がつかない為)
公認TPVに Lovense が追加される。遠隔操作のアダルトグッズ対応を組み込んだビュワー
●神社やお寺などの和物コンテンツ専用施設リンクサイト『SL-OMAIRI』が公開。誰でも随時登録できる。既存の同様のものでは『セカンドライフ神社本庁』があるが、こちらは神社専門の為お寺や小規模の社などは対象ではない
公式のレギュラービュワーが Mirrors, PBR Terrain, 2k Textures に対応
2K Textures のアップロードに際し Premium-Plus アカウントで 10L$ が請求される現象について論議が起こる(Premium-Plus は texture のアップロード無料を公言している為)→結果として 2K サイズであっても無料へと変更される見通し
SecondLife専用の画像等メディア共有プラットフォーム『Primfeed』のサービス開始。Flickrの代替としての狙い。Linden公式も呼応し公式アカウント作成済み
モバイル版公式クライアントのβ版公開。ただし、Premium と Premium-Plus メンバーのみの先行解放。機能の制限も多く対応言語も英語のみ。なおiPhone版ではAdult地域へのアクセス不可となっておりApple社と協議中
●SL21B の Town Halls at PDT 6/26 にて、各方面の今後の予定や企画が公表される中、『Zindra大陸の拡大の予定はない』と明らかにされる。 → Adult地域の地価変動に影響がありそう
●【LSL】関数:llHTTPRequest の変更。スロットルの制限に60秒間に5つまでの5xx系HTTPエラーを追加(1object毎) → おそらくは複数のスクリプト構成で連射する使い方の抑止と思われる
Linden公式の娯楽施設『Helios Casino & Lounge』がリニューアル。獲得したチップを各種アイテムと交換可能になった。(L$や現実通貨との交換は不可)
●SecondLifeTime Premium と SecondLifeTime Premium Plus の生涯アカウントプラン2024を募集開始。先着順で限定数のみ(121名/21名)



上半期の出来事で大きく変わったと思えること

私的セレクトです。

1.新コンバットシステム関連の充実(LLD&C2)
2.Tiliaの売却
3.Age-Playに関するポリシー更新
4.Flickrの更なる制限追加


1.新コンバットシステムは発案自体は前年末から出ていて今年になって矢継ぎ早に更新が加えられ幾度もユーザー参加のミーティングも行われていることから期待できるものが出てくるんじゃないかと思っています。しかし私個人の考えではSecondLifeにおけるゲームプレイは、とてもチート行為に対して脆弱だと考えているのでフェアプレイが出来る人達のみ楽しめるのかも。そのあたりは課題になりそう。

2.Tiliaの売却はほんとうに必要だったのか疑念が残りますね。少なくともLinden Labの稼ぎ柱の1つとなっていたと思われるので、それを売却しなければならないほどヤバイ状況なのかと勘ぐったりもします。事実として売却して得た資金で何か目新しい変化や進捗があったようには感じられません。良いように捉えて情報処理システム屋が傘下に畑違いの業種を持つことでの無理と無駄がなくなりシンプルになったことで事業が明確になったと考えておきたいです。

3.Age-Playに関するポリシー更新は、うやむやだったところが細かく明言されたというところでしょうか。大きな変化としては子供なアバターではAdult地域へは入れなくなったところですね、子連れのファミリーなロールプレイは場所に気をつけて。

4.Flickrの変更についてはSecondLifeを名指し指定ではないので出来事一覧には記載しませんでしたが大きくFlickrを利用するSecondLifeユーザーにとって影響が出ています。過去の変更においても直接的ではないものの影響する変更がありました。
 ・無料ユーザーでの投稿数を画像1000枚までに制限(越えた場合は押し出し)
 ・無料ユーザーでの投稿は public に限定する(無料枠でのアダルト投稿禁止)
これに加えて今期に無料ユーザーでのURLリンクを含む投稿の禁止被写体として指定できるユーザーは現実の人でなければならないなどの制限が設けられ、名指しではないもののSecondLifeユーザーの投稿を狙った内容となっており、有料(PROアカウント)ユーザーであっても商用利用と見なされる場合はアカウントの凍結も行われる可能性があるという状況となりました。これを受けてURLを不完全な文字列として細工したり、Flickrに見切りを付けて全ての投稿画像データを吸い上げて引き上げる人などが居たり、昔から利用しているPROアカウントのユーザーなのに突然にアカウント凍結になったりなど色々と発生しています。中にはFlickrに代わる代替のサービスを作ると公言する人も出て来て(実際に6月末にサービス稼働開始)大波乱となっています。今後の2024年H2期間で、どのように利用状況が変化していくか注目です。

2024/07/01

Posted by まゆみ.H
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