SecondLifeの良い?ところ vol.8 - 永遠はここにあるよ!

不定期シリーズ第8弾!は、最後の方のネタにしようと思っていて、ずっと触れなかったSecond Lifeの魅力というか、私が惚れ込んだ最も根幹となる事について『永遠はここにあるよ!』と題して綴ってみます。前回のコラムから結構間が空いてしまいましたがネタは沢山あるんだけど内容が薄いので、どれにしようかと考えあぐねているうちに月日が経ってしまっていました。でも忘れないうちに書いておこうかと唐突に思い立ち、トリを先に持ってきました。😉 (今回で不定期シリーズの終わりじゃないからね~)
pics by : danisafira diesel - Very beautiful
※画像は本記事との関連はありません。

🪢永遠はあるよ・・・ここにあるよ・・・

いつかは終わる世界

MMORPGやFPSなど、あるいは各種SNSとかを利用していると一度は経験することに『当該サービスの終了』というのがあるでしょう。好きだった世界観やキャラ、好きでもなくても、ただなんとなく、まったりと続けていたSNSなどネットサービス。何事もない平穏な日々がある時に諸般の事情で終焉を迎えてしまう。そんなサービスの終了という場面を私は何度か経験しました。まぁ初物のβテストなどの段階を渡り歩くような楽しみ方をする人だと無関心かも知れませんが、流行物のタイトルばかりでなく、お気に入りのタイトルの1つや2つはあることだと思います。いつものお気に入りなタイトルやサービスでもいつしか終了となってしまう。よくあることですが、終焉を迎えると、また似たような世界を求めて別のタイトルを始めてしまったりして、これまた別の意味で永遠というか『沼』ですね。一度ぐらいはハマったことがある人も多いはず。

終わっても楽しんでいる人も居たりするけれど・・・

サービスが終わってもMMORPGなどではエミュレータで楽しむということも、いくつかのゲームタイトルでは出来たりします。最近のタイトルは知りませんが、Ragnarok Online, Lineage 2, PSO, PSOBB なんかが人気どころのエミュでしょうか・・・。けれどもエミュレータのサーバーは流出物のソフトウェアが元だったりする場合もあったり(それは犯罪)サーバー側のソフトウェアをスクラッチで作り上げたとしても接続するクライアントに含まれるリソースは元のサービス提供者に利権があると考えられるので、これまた公に出来るものではありません。まぁそうでもして好きだった世界をサービス終了後でも楽しみたいというだけでなく、ゲームバランスを変えたり、独自のアイテムを実装したり、なにより無料~低コストで楽しみたいとかエミュレータは見た目はオリジナルと同じだけど別の世界です。まぁもしエミュ鯖に関心があればRaGEZONEあたりを見てみると歴史を垣間見れますよ~。RZは博物館的な老舗です。(私の過去POSTも残っているようでした🤣🤣🤣)

Second Life は Never-ending です

もしも終焉を迎えたら・・・

SecondLifeの世界を構成するコンテンツのリソースは、ユーザー側が作成したものです。そしてクライアントソフトはオープンソースです。たとえサービスが終わってしまう日を迎えることになったとしても、リソースもクライアントソフトも正式に使い続けることが出来ます。サーバー側のソフトウェアについては『OpenSimulator』という、オープンソースで提供されるものを使うことで、ほとんどSecondLifeと同じ世界を構成することが可能です。仕様や規格が異なるところもあるので、全く手直し無しでそのまま移行できない部分もありますが、ほぼ互換性があるのでSecondLifeで使っていた各種リソースをOpenSimulatorへ持ち込むことは容易です。

Second Lifeの世界の規模

Second Life の現在では Main Grid ("Agni") と Preview Grid ("Aditi" : Test用) の2つのグリッドのみ公開されています。グリッドの中にRegion (SIM) が複数個収容され、1つの世界となります。Regionの数は、Main Grid だけで 27683個あります。(2023-03-26時点, gridsurvey.com調べ) Preview Grid のRegion数は常に不定なので計上は無意味です。

OpenSimulatorの世界の規模

OpenSimulatorを使った世界は、まずはアクティブなグリッドの総数 = 420 グリッド (2023-03-21時点, hypergridbusiness調べ) となっていて、SecondLifeみたいな環境が、その数分あるということです。そして収容されているRegionの数は、publicの標準サイズSIMだけで、110458個もあるそうです。(2023-02-16時点, hypergridbusiness調べ) そうなんですよ、OpenSimulator系では1つ1つのグリッドでは Second Life の規模には及ばないけれど、総数ではもはや桁違いという成長をしています。publicでないRegionや標準サイズでないRegionも含めると、もっと凄い数になりそう。(OpenSimulatorではVarRegionという機能で一辺が256mを越えるSIMを作成可能です)

OpenSimulatorの世界はどんな感じ?

グリッド毎に特色があるので画一的に『こういう感じ』というものはありません。世界観として捉えると、Region毎に個別な世界観というのが主流かなぁ。グリッド内でファンタジーなど統一した世界観を持たせているものもありそうです。経済的な部分では内部通貨の設定があるグリッドやグリッド共通通貨を設定しているグリッド、内部通貨が全く無いグリッドなど、それぞれのグリッドで実装されている機能が異なります。利用料金についても無料から有料まで様々で、総じて Second Life よりは安値となっています。

規模の大きめなグリッドだとWEB上で公開されているRegionの紹介なども用意されています。
(例として、Opensimworldのサイト)
こちらも同じくグリッド内のRegion紹介ページ
(例として、Kitelyのサイト)


Kitelyには独自のアイテム販売システムも用意されています。

それでも、いつかは無くなるよね・・・

OpenSimulatorのグリッドに手持ちのリソースを持ち込んで継続していくことで永遠とすることは可能ですが、やはり他の誰かが運営するサービスである以上は、いつしか終了という場面を迎えることになる可能性は否めません。けれどもOpenSimulatorは最小構成で動作させること、すなわちパソコン1つあれば稼働させることが出来るのです。

例としては特殊な環境ですが Windows XP(32bit)上で動作中の OpenSimulator と Second Life ビュワーの図

そんなのローカルで動かすなら Poser などに買ってきたモデル入れて遊んだ方が綺麗だとか、Blender で背景まで作ってしまえとか、今なら断然に Unity 環境で仕上げた方がいいよねーなどと色々と思案するところはあることでしょう。でもね、これはスタンドアロンなローカル環境だけど、間違いなく OpenSimulator そのものなのだから、即ち外部のネットワークに接続経路を設けることで他の人もアクセスすることが出来るのです。つまり、永遠だとする理屈が、たとえ SecondLife 公式が終焉を迎えたとしても代替に OpenSimulator の世界がある。更には OpenSimulator のサービスが全て無くなったとしてもオープンソースだから自前で OpenSimulator のサーバーを立ちあげて継続することが出来る。しかも全てが合法です! そんなところにSecond Lifeは永遠に楽しめると、手応えを感じ惚れ込みました。


永遠だけどコンテンツは有限

永遠なのはコンテンツを構成するリソースが全て自己所有であった場合のこと。それが他人様の所有であるなら消えていくコンテンツは、どうしようもありません。
例えば、この記事の扉画像に使わせていただいているこの画像の場所は、もう存在しないようです。でもそれは現実世界でもありえること。先日まで空き地だったところに突然にビルの建築が始まったり、イタリアンレストランだった店が和食の店に変わっていたりしますよね。 日々どこかが変わっているのがSecondLifeの面白いところですが、バーチャルなコンテンツであっても、それを収容するサーバー、サーバーを接続するネットワーク等のインフラ、それらを動作させる為の電力などは間違いなく現実世界の存在です。永遠に続くことが出来ても、それらは無限ではありません。「あの日あの時あの場所で・・・」なんて有名なJ-POPの歌詞にもあったりしますが、人に対してだけでなく静的なコンテンツに対しても『一期一会』な気持ちで居たいものです。

永遠だからこそ生じやすい誤認

記事タイトルに永遠なんて付けてみたものの英語で言うところの Forever や Eternal ではなく Never-ending の方だと思うので、『終わりがない世界』と称するのが適切だと思いますが文字のインパクトから『永遠』としています。未来永劫で変わらない永久に続くという意味での永遠であると、その時点で時が止まってしまいますよね🤣。ずっと続いているからこその誤認されてしまう場面としてはネットでの検索結果があげられます。特に画像の検索で出てくるものが顕著かな。比喩としてPC用ネットゲームの『ファンタシースターオンライン』で表現すると、初代PSO, PSOBB, PSU, PSO2, PSO2NGS と、いわゆるシリーズ物として、それぞれの時代でそれぞれのニーズに合わせ製作されたものであって、それぞれ別物として認識されています。ところが Second Life においては、初登場の2003年から現在2023年の20年経っても変わりなく Second Life です。故に昔のイメージが浸透したままになっていると感じています。でも Second Life は永遠ですから日本で話題となった2007年頃の環境を今現在でもそのまま再現できるので間違いではありません。そうかと思えば魔改造したビュワーで4K画質の描画を行うような環境で楽しんでいる人達も居ます。どちらも同じ Second Life なのですが、そのあたりが理解されていないような気がしてなりません。

2003年の Second Life の公式動画より

(from Second Life Trailer movie 2003 - Youtube)
2007年の Second Life のとある風景

(pics by Alan Levine - flickr)
2007年12月2日 日本のSecond Lifeイベント風景
(pics by me.
 at 吉祥寺 "Plastic Soul Band" LIVE)

見た目は2007年だけど、
やってることは今とあまり変わっていない。
2023年の Second Life のとある風景

(pics by Ken Volth - flickr)
この画像なんか元は超高解像度で作成されています。是非、元のサイトで画像を見てみてください。
(pics by Hell Girl - flickr)

2023/04/01

Posted by まゆみ.H
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